住宅ローンを借りる時に多くの人が金利を変動金利にするか、固定金利にするか迷うのではないでしょうか。私も住宅を買った時に住宅ローンを借りたのですが、その際に変動にするか固定にするか悩みました。
最終的に選んだのは「固定金利」の方です。なぜ、固定金利を選んだのか理由を説明します。
そもそも変動金利と固定金利の違いは?
住宅ローンは、住宅を買うために大きな金額を借りて、長い期間をかけて返します。その際に借りたお金に対して支払う金利が後から変わる可能性があるタイプが変動金利です。住宅ローンを借りている間、金利が変わらないタイプが固定金利です。
メリット、デメリット
変動金利と固定金利のメリット、デメリットを確認してみましょう。
変動金利のメリット、デメリット
○:金利が低い
○:将来金利が下がれば返済額が減る
▲:将来金利が上がれば返済額が増える
固定金利のメリット、デメリット
○:借りた時点で返済額が決まる
▲:変動と比べて金利が高め
そもそもなんで金利は上がったり下がったりするの?
なぜ金利が変わるのかは、詳しく話すとものすごく長くなってしまうので、ざっくりと簡単にまとめます。
金利は景気が良いか悪いかによって上がったり下がったりします。
景気がいいとみんなが家を買うので借りたい人が増えます。景気がいいので少しくらい金利が高くてもみんな借りようとします。
そうすると銀行は金利を上げてもらえる利息を増やして儲けを増やすわけですね。
反対に景気が悪いと家を買う人が減ります。景気が悪いときは、銀行は金利を下げて少しでも多くの人に借りてもらおうとするんですね。
それで、どっちがお得なの?
これは非常に重要な点なのですが、仕組みとして変動金利、固定金利どちらがお得かは正直誰にもわかりません。
なぜなら、将来金利が上がるか下がるかは正確に予測することは不可能だからです。
自分が住宅ローンを借りている間、金利が変わらないか、下がるようであれば返済の総額は変動金利のほうが小さくなります。
でも、金利が上がってしまえば変動金利の方が返済額が大きくなるので固定金利のほうが総額が小さくなります。
先ほど金利は景気の良し悪しで決まると説明しましたが、将来金利がどうなるかを予想することは将来景気がよくなるかどうかを当てることと同じですから専門家でもできません。
固定金利を選んだ理由
では私はなぜ固定金利を選んだかというと、最大の理由は返済額が固定されているので計画が立てやすいからです。
固定金利は、金利が変わらない場合は割高になりますが、返済額が一定であるため、生活費のうち、住宅費を決まった金額として考えることができます。
例えば、よく病気で働けなくなった時のために生活費の6ヶ月分を目安に貯金しておきましょうといいます。住宅費は家計の支出の中でも大きな割合を占めているので、この金額が大きく違ってくると不測の事態が起きた際にお金が足りなくなる可能性もあります。
変動金利と固定金利でどれくらい支払額が変わってくるのか、シミュレーションしてみましょう。
シミュレーションしてみよう!
変動金利は金利が変わると返済額も変わります。2019年8月現在の金利を参考に、どれくらい違いが生まれるか計算してみましょう。
例えば、3,000万円の家を買って35年間のローンを組むとします。
変動金利と固定金利の返済額について、金利が上がった場合、下がった場合、変わらない場合の3パターンを計算してみます。
まずは、固定金利です。2019年8月時点のフラット35で最も多く適用されている金利を使いました。
固定金利
・利率1.17% 毎月の返済額 8.7万円 返済総額 3,657万円
続いて変動金利です。同じく2019年8月時点で最も安いジャパンネット銀行の利率を使いました。
変動金利
35年間金利が0.415%で変わらなかった場合
・毎月の返済額 7.7万円 返済総額 3,234万円(固定より月々-1万円、総額は-423万円)
さすがにこれだと変動がお得になりますね。
10年後に1.5%になった場合
・毎月の返済額 8.7万円 返済総額 3,545万円(固定より月々は±0万円、総額は-112万円)
金利が1.0%ポイント上がると、返済総額は変動の方が少ないですが、月々の返済額は同じになりました。
10年後に1.5%になり、20年後に2.0%まであがった場合
・毎月の返済額 9.4万円 返済総額 3,662万円(固定より月々+0.7万円、総額は+5万円)
固定金利よりも支払額が大きくなりました
もちろん、これはあくまで例えばの話なので、どこで金利が上がるかどのくらい金利が上がるかによって金額が変わります。
ここで注目してもらいたいのは変動金利の場合、金利が上がると月々の返済額が住宅ローンを組んだ時よりも1万円単位で増えてしまうことです。
月々8万円くらいの返済額が10万円、それ以上に増えてしまったらけっこう家計的にはキツいと思います。特に、タワーマンションなど比較的高い物件を買おうとしている時に、変動金利ならギリギリ支払えるじゃん!と思っている方は要注意!本当に将来金利が上がって支払額が増えても大丈夫なのかどうか一旦立ち止まって考えたほうがいいと思います。
あと、現在金利は歴史的に低いので、これ以上金利が下がっても月々の返済額や返済総額はそこまで減りません。仮に0.001%まで下がった場合、さっきと条件で計算すると月々の返済額は7.1万円くらいまでしか下がりません(金利は銀行の儲けの部分であり、銀行も利益がないと潰れてしまいますから、実際に金利が0%まで下がるのは現実的ではないです)。
変動はダメなの?
変動金利は絶対ダメというわけではないですし、返済額が増えても全然問題ない金額の住宅ローンを組むのであれば変動金利を検討する価値は十分あると思います。
ちなみに、金利について私の個人的な見方を言うと、少子高齢化が進むなか、残念ながら日本の景気がよくなって金利が上がっていくとは思っていません。
少なくとも向こう10年くらいは金利を上げることは難しいと思ってますし、それ以降も厳しいと思っています。そういう意味では、35年後に変動の方がお得だったなぁ、となる可能性は十分あると思います。ただし、これは返済が終わった時に初めてわかるものです。
株や投資信託といった投資であれば、自分の予想が間違っていたらすぐにその投資をやめたり、他の投資に切り替えることができますが、住宅ローンはすぐに乗り換えたり、条件を変更したりするのが難しいです。
また、投資は基本的に余剰資金でやるため、損しても金銭的なダメージだけで済みますが、住宅ローンが返済できなくなって家を手放すことになれば生活にも影響がでます。なので私は、住宅ローンを借りる際にはできるだけ不確実な要素をなくしたいと考えています。
固定金利か変動金利かを選ぶ場合は返済金額が増えても大丈夫かどうかで判断!
これまでの話をまとめると、
- 金利が変わらなければ変動の方がお得。でも金利がどうなるかは誰にもわからない
- 固定金利は、変動よりも金利は高いけど返済額が変わらないため支出計画が立てやすい
という感じです!
変動金利か固定金利を選ぶ際には、将来返済額が増えても大丈夫なのか、それとも返済額が決まっていたほうが安心するのか、を基準に考えて決めてみましょう!